Windows11のPINがわからない…焦る前に試すべき3つの解決策と注意点
PCを立ち上げたら、いつも入力しているはずのPINコードが頭から消えてしまった、あるいは、「PINが利用できません」という無機質なエラーメッセージが出てログインできない。
ITサポートの現場に長年携わってきましたが、Windows 11のPINトラブルは非常によくある事例です。そして、正しい手順を踏めば、データを消去することなく復旧できるケースがほとんどです。
この記事では、Windows 11でPINを忘れた場合の標準的なリセット方法から、インターネットに繋がらないなどのイレギュラーな事態への対処法まで、専門的な視点でわかりやすく解説します。「BitLocker」などの落とし穴にも触れていますので、焦らず順番に試していきましょう。
PINコードとパスワードの違い(作業前の重要確認)
作業を始める前に、1つだけ確認させてください。あなたが忘れたのは「PIN」ですか? それとも「Microsoftアカウントのパスワード」ですか?
- PIN(ピン): 数字4桁など。そのPC端末専用の鍵。
- パスワード: Microsoftアカウント全体の鍵。他のPCやスマホでも共通。
Windows 11では、PINを忘れても「パスワード」さえ覚えていれば、サインインオプションを切り替えることで即座にログインできる場合があります。
まず試すべき「サインインオプション」
ログイン画面の入力ボックスの下に「サインインオプション」という文字はありませんか? これをクリックし、「鍵のマーク(パスワード)」を選択すれば、Microsoftアカウントのパスワードでログイン可能です。これだけで解決するケースが意外と多いのです。
【手順1】「PINを忘れた場合」からリセットする(基本編)
サインインオプションで解決しない場合、最も標準的なのが、ログイン画面から直接PINをリセットする方法です。この機能を使うには、PCがインターネットに接続されている必要があります。
ステップバイステップ手順
- ログイン画面で、入力欄の下にある「PINを忘れた場合」をクリックします。
- Microsoftアカウントの認証画面が開きます。
- 登録しているメールアドレスや電話番号宛にセキュリティコードを送信します。
- スマホなどでコードを確認し、PC画面に入力します。
- 「続行」を押し、新しいPINコードを設定します。
プロの助言: 画面右下のネットワークアイコンを確認してください。Wi-Fiが切れていると、「PINを忘れた場合」をクリックしても「インターネットに接続されていません」と表示され、先に進めません。その場合は、画面右下からWi-Fiに再接続してください。
【手順2】「PINを忘れた場合」が反応しない・エラーが出る場合
「クリックしても反応がない」「くるくる回ったまま進まない」。現場ではこのトラブルが頻発します。この場合、以下の原因と対策が考えられます。
ケースA:セキュリティソフトやシステムの不具合
一時的なシステムのフリーズです。
- 対処法: 画面右下の電源アイコンから、キーボードのShiftキーを押しながら「再起動」をクリックしてください。これにより、PCが完全な状態で再起動され、不具合が解消することがあります。
ケースB:BitLockerの壁(最重要)
最近のノートPC(SurfaceやDell、HPなどのビジネスモデル)では、セキュリティ機能「BitLocker」が初期状態で有効になっていることがあります。 PINリセットを試みると、突然「回復キーを入力してください」という青い画面になることがあります。
ここが重要: もしこの画面が出たら、別のスマホやPCで「Microsoftアカウント 回復キー」と検索し、自分のMicrosoftアカウントページにログインして、48桁の回復キーを探す必要があります。
※ここで回復キーが見つからない場合、最悪のケースとしてPCの初期化(データ消去)が必要になることがあります。
【手順3】ローカルアカウントを使用している場合
もしあなたが「Microsoftアカウント」ではなく、昔ながらの「ローカルアカウント」でWindows 11を使っている場合、手順が少し異なります。
セキュリティの質問を設定しているか?
ローカルアカウントでPINを忘れた場合、設定時に入力した「3つのセキュリティの質問」(例:最初のペットの名前は?)に答えることでリセットが可能です。
- 間違ったPINを入力し、「PINをリセット」が表示されたらクリック。
- セキュリティの質問に答える。
- 新しいPINを設定する。
これが設定されていない、かつパスワードも忘れてしまった場合は、非常に厳しい状況(初期化の検討)になります。
二度と困らないために:ログイン後の必須設定
無事にログインできたら、安心して終わりにしてはいけません。「次」に備えるのが真のリスク管理です。以下の3つを必ず確認してください。
1. 予備の認証手段を増やす
Microsoftアカウントの設定ページにアクセスし、セキュリティ情報を更新します。
- 連絡用メールアドレス: 現在使っているスマホのメアドなど、複数登録する。
- 電話番号: SMS認証ができる番号が古いままになっていないか確認。
2. Windows Hello(指紋・顔認証)の登録
PINを忘れても、顔や指紋でログインできれば問題ありません。PCが対応しているなら、設定の「アカウント」>「サインインオプション」から必ず登録しておきましょう。
3. パスワード管理ツールの導入
人間の記憶には限界があります。Googleパスワードマネージャーや、1Passwordなどの管理ツールを使い、マスターパスワード1つさえ覚えておけば良い状態を作ることを強く推奨します。





