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今週2つの経済情報誌が取り上げたFacebook。

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今週2つの経済情報誌がfacebookを取り上げた。日本ではテレビ東京の人気番組WBS「ワールドビジネスサテライト」でも、今年1月10日に大々的に放送され、さらに1月15日にはfacebookのドキュメンタリーともいえる映画「ソーシャルネットワーク」が上映。たちまち人気の映画となって話題を呼んでいる。2011年はfacebook 一色になりそうな勢いだ。

世界で6億人のソーシャルネットワーク

すでに全世界で6億人と言われているソーシャルネットワークサービス「facebook :フェイスブック」は、ハーバード大学の学生の友達帳のようなものを作ろうという学内ネットワークのようなものから始まり、ハーバードだけではつまらないという事で、アメリカ内の大学を繋ぎ、やがて一般を巻き込み、世界を巻き込んで拡大。ついには世界6億人のネットワークとなった。

実名主義とビジネス利用

最大の特徴は実名での登録という事。日本の多くのコミュニティサイトやSNSなどではとにかく実名公開は控えてニックネームなどにするのが主流である中、フェイスブックでは実名にこだわっている。新規登録は個人が自由に行えるのだが、偽名で登録したり有名人になりすました登録を行うと、フェイスブックにより削除される。(登録時にもはじかれてしまう場合もある)
実際米国ではすでに多くのアカウントの削除が始まっており、フェイスブック独自のシーケンスで実名で無い事を判断している。

ここまで実名主義が浸透していて、入っている人たちが実名でやり取りをしていると、今更匿名で入って何かする事に意味がなくなっている。ここはそういう場所では無いという事で自動的に淘汰されてしまうだろう。

スクリーンショット(2010-12-17 10.59.43)

▼フェイスブック
http://www.facebook.com/

 

またfacebookは実名であるだけでなく、ビジネスでの利用価値もある。ファンページなどを作る事により、自社やサービスの紹介ページを作り、そこでビジネスのPRが可能。facebookの収益の柱でもある広告を出すことにより、更に多くの人たちに情報を送り込むことが可能になる。

また近頃ウェブサイト上で良く見かける「いいね!」ボタン。(このページの一番下にもついていますので押してください^^;)「いいね」ボタンを押すだけで、自分の友人たちに「このひとは、この事について「いいね!」と言っています」という情報が流れ、口コミとして広がる。

素晴らしいのは、マイナス印象を与えるボタンを配置していないところ(例えば「ダメ!」ボタン)そもそも素晴らしいサービスはみんなから「いいね」と呼ばれ、そう言われていないところは沢山あるインターネット上の情報の中に埋もれてしまうだけである。あえてダメな物をまつりあげて批評を浴びせる必要などなく、「いいね」が無いなら注目されない・・・という事。

これと連動しているのは、やはり情報の出所がはっきりしているだけに、ダメすぎる記事というもの自体がそもそもフィルタがかけられているのかもしれない。

SNSを使っていない世代も取り込めるfacebook

国内のSNS最大手ミクシィの加入者はおよそ2200万人。国民換算でおよそ5人に1人は利用している計算。米国でのfacebookの利用者は2人に1人と言われている。PCカフェでは実際にパソコン教室なども運営しているのだけれども、高齢者の多いパソコン教室で幾度かSNSを取り上げた事がある。しかしこういったインターネット上のコミュニケーションサービスは高齢者には非常にイメージしにくいものになっていた。その理由の1つに、コミュニケーションを取る際に必ず必要とされる「ニックネーム」などのいわゆるウェブネームのようなもの。個人情報を入力する際にここで必ず手が止まる。コミュニケーションを図るのになんでニックネームなのか、そもそも普段から「~さん」と実名。ニックネームで呼ぶ習慣があまりない。さらにインターネットはどこの誰だかも分からない人が沢山いるという中、facebookという実名の人たちで囲まれたネットワークには安心感もあるという。

実名でのコメントは非常に価値がある。従来のSNSでも実名で登録し情報発信をしている人は、話題のリーダーとしてそこに人が集まる。というのも、やはりリアルを明かしている人の情報こそ説得力があるという事に他ならない。

facebookはSNSなのか?

SNSはソーシャルネットワークサービスの略であるが、facebookは果たしてソーシャルネットワークなのか???

もちろんその機能を兼ね備えているわけだが、しかしfacebookはそこにとどまらない。インターネット上に出来上がったもう一つのインフラととらえる向きもある。

例えば、インターネットは情報を探すツールとして利用される場面が多いが、その際には、ヤフー、グーグルなどの検索ポータルに行き、情報を検索する。facebookはSNSとしての機能が十分にそなわっているので、利用目的は友人とのコミュニケーションという事になるが、利用が進むと6億人が作る口コミ情報が残る。利用者はファンページというものを作る事ができ、たとえばスタバが好きならスタバのファンページでファン同士のコミュニケーションがおこっているため、かなりリアルタイムな情報が手に入るようになる。

このような流れが起こるともはや単なるSNSでは無く、情報のインフラとして立派に役立つ。ファン同士が共有している情報は店舗の様子だったり、今ここに居るなどのリアルな情報だったりする。インターネットで検索する場合だとスタバを調べるとスターバックスの公式サイトからの一方的な情報を手に入れられるが、もっとタイムリーな情報がfacebookには時々刻々どんどん入ってくる。スマートフォンなどについている「チェックイン」機能を使えば今どこに居るというのを瞬時に地図上にプロットできるため、スターバックスの~~店に過去何人の人がチェックいんしたか、その時何を頼んでどんな気分だったのかなどの情報共有も可能になる。

2011年は日本でのfacebook元年

2011年はスタートからfacebookの独壇場だ。facebookの最高責任者マークザッカーバーグは元々もう一人の投資家とfacebookを2人でビジネスにした。1月15日から公開されている映画「ソーシャルネットワーク」は、この創業者の1人である投資家が裏切られたという話。原作本ともいえるこの本であるが、本人へのインタビューは一切行われていない。

つまり「マークザッカーバーグはこういう奴だ!」みたいな内容になっているのだけれど、それすらも追い風になっているように思える。今後facebookに関する書籍や関連したアプリなども沢山開発されていくのだろうけれど、すでに匿名になれて、SNSにも慣れている若年層が実名に対してどのような形で取り組んでいくのかがポイントになってくる。