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ルーターの無停電電源装置(UPS)はなぜ必要?メリットと選び方を徹底解説!

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ルーターには安定な電力が必要!

24時間365日、私たちの生活やビジネスに不可欠なインターネット。その玄関口となるルーターは、まさに現代社会のライフラインを支える重要な機器です。しかし、突然の停電や電圧変動でルーターが停止してしまったら…?

電気を使うのが当たり前の生活の中で、多くの家電製品を使うため、ついついタコ足配線が多くなっていませんか?タコ足配線は電圧変動を引き起こしたり、十分な電力供給ができない場合もあります。

そこで注目したいのが「無停電電源装置(UPS)」の活用です。この記事では、なぜルーターにUPSが有効なのか、その具体的なメリットや選び方のポイントを詳しくご紹介します。

UPSとは?まずは基本をおさらい

UPS(Uninterruptible Power Supply)とは、その名の通り「無停電電源装置」のこと。停電や瞬時電圧低下(瞬断)が発生した際に、接続されている機器に対して一定時間電力を供給し続けることができる装置です。

内部にバッテリーを搭載しており、通常時は電力会社からの電力をスルーで供給しつつバッテリーを充電。電力供給に異常が発生すると瞬時にバッテリーからの給電に切り替わり、機器を保護・稼働させ続けます。

ルーターにUPSを利用する大きなメリット

では、ルーターにUPSを導入することで、具体的にどのようなメリットが得られるのでしょうか?

停電時でもインターネット接続を維持!

最も大きなメリットは、やはり停電時でもインターネット接続を確保できる点です。

    • 災害時の情報収集・連絡手段確保: 地震や台風などの災害時、停電が発生してもインターネット経由で最新情報を得たり、家族や知人と連絡を取ったりすることが可能になります。これは非常に大きな安心感につながります。
    • 計画停電・作業停電への備え: 事前に停電が分かっている場合でも、UPSがあれば業務や日常生活への影響を最小限に抑えられます。
    • 在宅ワーク・オンライン学習の継続: 突然の停電で仕事や学習が中断されるのを防ぎ、生産性を維持できます。

突然の電源トラブルからルーターを守る!

停電だけでなく、落雷によるサージ電流や電圧の不安定な状況(瞬断・電圧変動)も、精密機器であるルーターにとっては大敵です。

    • 機器の故障リスクを低減: UPSは、これらの電力トラブルからルーターを保護し、故障のリスクを大幅に軽減します。
    • ルーターの長寿命化: 安定した電力供給は、ルーター内部の部品にかかる負担を減らし、結果として機器の寿命を延ばすことにも繋がります。

安定した通信環境でストレスフリー!

一瞬の電力供給の乱れが、オンラインゲームの強制終了、重要なデータの送信失敗、オンライン会議の音声・映像の途絶などを引き起こすことがあります。

    • クリティカルな作業の中断を防止: UPSは、このような「一瞬の途切れ」を防ぎ、安定した通信環境を維持します。これにより、集中力を要する作業やリアルタイム性が求められる活動を安心して行えます。

NASなど関連機器もまとめて保護!

ルーターだけでなく、NAS(ネットワーク接続ストレージ)やネットワークカメラなど、ルーターに接続されている他の重要な機器もUPSに繋ぐことで、まとめて保護することができます。

    • データ損失リスクの低減: 特にNASは、停電による不適切なシャットダウンでデータが破損するリスクがあるため、UPSによる保護が非常に有効です。
    • 設定再投入の手間を削減! 機種によっては、停電後にルーターの設定が初期化されたり、再起動に時間がかかったりすることがあります。UPSがあれば、このような手間やダウンタイムを回避できます。

ルーター用UPSの選び方:3つのポイント

では、実際にルーター用のUPSを選ぶ際には、どのような点に注意すれば良いのでしょうか?

容量(VA/W)を確認する

UPSには供給できる電力の容量があり、「VA(ボルトアンペア)」または「W(ワット)」で示されます。ルーターの消費電力は一般的に数W~数十W程度と小さいですが、余裕を持った容量を選ぶことが重要です。ルーター本体やACアダプターに記載されている消費電力を確認し、それよりも大きな容量のUPSを選びましょう。

    • ポイント: 将来的に他の小型機器(ONU、ハブなど)も接続する可能性があれば、それらの消費電力も考慮に入れると安心です。

バックアップ時間を確認する

停電時にどれくらいの時間、電力を供給し続けられるかを示すのが「バックアップ時間」です。ルーターの消費電力とUPSのバッテリー容量によって決まります。

      • ポイント: 「短時間の停電や瞬断に対応できれば良い」のか、「数時間程度の停電にも備えたい」のか、目的によって必要なバックアップ時間は異なります。一般家庭であれば、数分~数十分程度のバックアップ時間があれば十分な場合が多いでしょう。

出力コンセントの数と形状を確認する

UPSに接続したい機器の数に合わせて、出力コンセントの数を選びましょう。また、ルーターのACアダプターは大型のものもあるため、コンセントの間隔が広いタイプや、向きを変えられるタイプだと便利です。

        • ポイント: サージ保護機能のみのコンセントと、バッテリーバックアップ機能付きのコンセントが分かれている製品もあるため、接続するコンセントを間違えないように注意が必要です。

UPSの種類について:常時商用給電方式とラインインタラクティブ方式

UPSにはいくつかの給電方式がありますが、家庭用や小規模オフィス向けのルーター用途では、主に以下の2つの方式が採用されています。

  • 常時商用給電方式: 通常時は入力された商用電源をそのまま出力し、停電時のみバッテリーからの給電に切り替える方式。比較的安価で小型な製品が多いのが特徴です。ルーターのような消費電力の少ない機器には十分な性能を発揮します。
  • ラインインタラクティブ方式: 常時商用給電方式に加え、電圧安定化機能(AVR)を備えているのが特徴。電圧が高い場合や低い場合に、自動で適切な電圧に調整して出力します。電力環境が不安定な場所や、より安定した電力供給を求める場合に適しています。

ルーター単体の保護であれば、多くの場合は常時商用給電方式のUPSで十分ですが、予算や設置場所の電力事情に応じてラインインタラクティブ方式も検討してみると良いでしょう。

ルーターへのUPS導入は「安心」への投資

インターネットが生活やビジネスの基盤となっている現代において、ルーターの安定稼働は非常に重要です。UPSを導入することは、単なる停電対策に留まらず、ルーター本体の保護、通信の安定化、そして何よりも「万が一の事態への備え」という大きな安心感に繋がります。

この記事を参考に、ぜひご自身の環境に最適なUPSを選び、より快適で安全なインターネットライフを実現してください。初期投資はかかりますが、それ以上の価値と安心感を得られるはずです。