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急速充電器の国際標準を目指すCHAdeMO

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huge_logo Image Credit : CHAdeMO

エコカーに必需品の急速充電器の企画として世界標準を目指しているCHAdeMO(チャデモ)。国内の急速充電器メーカーや電気自動車関連メーカーが集まり設立されたチャデモ協議会が国際標準化のために、自動車技術協会(SAE)や国際電気標準会議(IEC)などの標準化機関へ働きかけを行っている。

すでにチャデモプロトコルは日本国内の多くの急速充電器メーカーや自動車会社が採用している。

すぐ目の前まできているプラグインハイブリット車が発売されれば、街のあちこちにこれら急速充電器が配置される。ショッピングモールやコインパーキング、各種施設、レジャー施設など、車が多く駐車される場所や、家庭への導入も考えられる。

この時に統一された規格がなければ、利用者は大変不便な思いをする。日本発のこの規格が世界標準となってほしい。

お茶でも飲んでいる間に!?

チャデモは、「Charge de Move = 動く、進むためのチャージ」という語呂から名付けられた規格で、「de=電気」を表している。そしてこれは、「車の充電中にお茶でもいかがですか」という意味すら含んでいるという。日本発であるという部分も強烈にアピールしている。

2010年末あたりからマーケットをにぎやかにしている電気自動車関連業界。高岳製作所や菊水電子工業、シンフォニア、日新電機などは株価が急上昇。米政府が昨年末に実施したでんきじどうしゃの走行実験にCHAdeMOの急速充電器が採用されたなどの報道により国際標準規格へまた一歩近づいた。

CHAdeMOプロトコルについて

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CHAdeMOは、プラグインハイブリットカーと、充電スタンドを接触式コネクタで接続して、直流電流を供給し自動車に搭載されている電池を充電する。

(左の写真はGSユアサのCHAdeMO認定充電器EVC-50kA (50kW))

左のGSユアサ製の急速充電スタンドで定価320万円と、自動車よりも高い値段になってはいるものの、充電器自体公共の場などに設置して多くのユーザーでシェアする事で実用的に導入も可能となる。

またこういった電気スタンドが街中に沢山設置されることにより、自動車側に搭載する電池の量を減らし、いつでも充電できる環境整備によって、燃費の向上と全体的にコスト削減も実現できる。

家庭の場合、こういったコストがかかる設備の導入は厳しいため、一晩かけて充電する安価な通常の充電器を利用する形になるだろう。

とにかく世界標準に!

ユーザーのためを考えれば、やはり国際統一規格が欲しいところ。電気自動車はバッテリーで駆動するため、とにかく電気が命。気象条件等によっても充電残量の増減は大きく変わることから、街中に電気スタンドがおかれている事が望ましい。

その際に、規格がバラバラでは、せっかく見つけたがプラグの規格が合わなかったり、ようやく見つけても、自動車メーカーのばらつきがある地域では急速充電器待ちの渋滞などの原因にもなりかねない。車好きならハイブリットでも外車の選択肢などもあるわけで、それらの車が自宅でしか充電できないのでは、いくらエコとは言え、不便でもあり、安全性にも問題が出てくる。

このユニークなお茶を飲んでいる時間という愛称にも日本らしさが込められた規格が統一規格になってくれる事を祈る。